沖縄は日本で唯一、県全域が亜熱帯海洋性気候に属して年平均気温は那覇市で摂氏22.7度、最高気温平均25.3度、最低気温平均も20.5度と高く、夏が長く冬も黒潮の関係で暖かい気候です。もちろん季節に関係なく一年中ダイビングが楽しめます。
地理的に見ると、九州から台湾までの北緯26度、東経127度を中心とする琉球列島の範囲が沖縄県となっていて、琉球弧のほぼ南半分を占めています。大小160の島々から成り、そのうちの有人島は沖縄本島と橋で結ばれた島を含めて49島です。総面積は2,266.9平方キロメートル(ほぼ東京都の総面積と同じ)で、全国で44位ですが、県域では全国一広域な県です。同じ緯度の範囲には、台湾、ハワイ諸島の北部やカリフオルニア半島、フロリダ半島など世界でも有数のリゾート地と言われる場所と同じベルトにあることがわかります。
北端は硫黄鳥島(いおうとりしま、行政区は久米島町で沖縄唯一の火山島)、南端は波照間島(はてるまじま)、東端は北大東島真黒岬(きただいとうじま・まくろみさき)、西端は与那国島西崎(よなぐにじま・いりざき、「ハンマーヘッド・ロック」など、シュモクザメの群れに会うことが出来るビッグポイント。流れが速く1km以上ドリフトダイビングをすることも)となっています。その中でも、西端の与那国島は、日本の最西端で国境の島として知られて台湾とはわずか111km(石垣島まで117Km)という近さ。年に数回、天気の良い日には西の水平線上に台湾の島影を見ることができます。また、波照間は有人島としては、日本の最南端の地となっています。(最南端は東京都小笠原の沖の鳥島)
亜熱帯海洋性の気候と暖かい黒潮の海に恵まれた沖縄。そこでは人の想像をはるかに超えた雄大な命の営みが繰り広げられ、さまざまな海洋生物を豊かに育んできました。目のさめるような美しい極彩色の魚たちや回遊魚たちが無尽蔵に泳ぐ琉球ブルーの海。また島々を取り囲むように発達したサンゴ礁は、海洋生物の繁殖や生育にとってたいせつな環境であり、もっとも多様性の高い生物群集を支えています。世界には約800種類のサンゴが存在しますが、沖縄は海洋全体から見るとせまい範囲にも関わらず、約200種類が存在しており、その種類の豊富さと雄大なスケールにおいて世界有数の海域として注目を浴び、沖縄が“世界に誇る海洋生物の楽園”ともいわれるゆえんでもあります。
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